ボローニャ・フラテルナル劇団
即興仮面劇「ドン・ジョヴァンニ〜甦った石の招客」

1606docosa
2016.12.7(水)18:30開場 19:00開演
国指定重要文化財 八千代座

[料金]
一般2,000円 大学生以下1,000円
(当日各500円増)

※当日券販売開始は18:00を予定しています。

[プレイガイド]
熊日プレイガイド、 大谷楽器、桟敷茶屋、チケットぴあ(Pコード:455-046)

[ご予約・お問合せ]
熊本大学・日伊修好150周年記念事業実行委員会 事務局 096-288-4635(Comodo arts project 内)





[出演者]
<ドン・ジョヴァンニ>ルカ・コマストリ
<ドンナ・イザベッラ、ドン・オッターヴィオ>アレッサンドラ・コルテージ
<グリッロ、ドン・ピエトロ>マッシモ・マキャヴェッリ
<ドンナ・アンナ、王>タニア・パッサリー二
<チカーラ、ミルティッラ>ソフィア・ブロカー二
<演奏者>ウンベルト・カヴァッリ

モーツァルトの誕生からさかのぼること100年。ドン・ファン伝説を元に生まれたもう一つの喜劇!風刺の効いた即興劇と、言葉だけではなく多彩なパントマイムで人や感情を表現するなど、国境を超えた面白さ!


ドン・ジョヴァンニ〜甦った石の招客〜 / ジョン・バッティスティーニ・アンドレイーニ作

<作品について> 1651年にジャン・バッティスタ・アンドレイーニが書いた『ドン・ジョヴァンニ~甦った石の招客~』はごく最近に発見された作品で、現代上演されたことはありませんでした。当時詩人としても活躍した高名な女優イザベッラ・アンドレイーニの息子であった台本作家アンドレイーニは、モリエールの代表作に先駆け、音楽劇、牧歌、そしてコンメディア・デッラルテ(即興仮面劇)を一体化した韻文による演劇用台本を著しています。 1500年代から既に口承の一部であったドン・ファン伝説は、17、18世紀になりティルソ・デ・モリーナ、ジャチント・アンドレア・チコニーニ、モリエール、カルロ・ゴルドーニが、それぞれの様式で彼らの『ドン・ジョヴァンニ』を発表していたのですが、それに先立ち、数多くのコンメディア・デッラルテ(即興仮面劇)の劇団によってヨーロッパ各地で上演されていました。アンドレイーニは、当時の“茶番劇”の中で陳腐化した登場人物に重要性を取り戻させるために《甦った石の招客》という副題を付け、喜劇用の筋書きを残し、歴史的演劇に特化したフラテルナル劇団が17世紀の様式で、作品の再現を試みています。 なお公演には様々な楽器(ギロンダ、アコーディオン、管楽器、打楽器)による生演奏が入ります。


フラテルナル劇団プロフィール / Fraternal Compagna

フラテルナル(=友愛)劇団は、イタリアのボローニャ市で、路上生活者など社会的弱者の社会復帰をめざして活動する協会「ピアッツァ・グランデ(大きな広場)」の活動の中から、2000年にマッシモ・マキャヴェッリが設立した。イタリア伝統の仮面即興劇、コンメディア・デッラルテを路上生活者達とともに上演し、欧州各地を巡回公演している。 海外公演、講演会、演劇フェスティバルへの参加、そして異なるジャンルの演劇団体との国際的交流により、コンメディア・デッラルテ(即興仮面劇)を通して、イタリアの文化遺産を世界に紹介。2010年には、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)、および国際演劇協会の後援のもと、文化協会SAT主催による第1回「世界コンメディア・デッラルテの日」をボローニャにて主催。また、劇作家井上ひさしと交流のあったマキャヴェッリは、井上の死後、代表的戯曲「父と暮らせば」をフラテルナル劇団で上演している。2011年以降3度の日本ツアーを実現し、今回が4回目の来日公演。


コンメディア・デッラルテとは?

16世紀末に成立したイタリアの伝統的な仮面劇。その後、イタリアのみならずヨーロッパ各地で流行し、約200年にわたって人気を博しました。台本を使わず、大まかな筋書きにそって俳優が登場人物をユーモラスに演じ、即興的に物語を展開していくところが最大の特徴です。また、主要な人物が仮面と独特の衣裳を着けて登場し、風刺のきいたギャグとアクロバティックな演技で大いに客席を沸かせます。道化の召使いであるアルレッキーノやヴェネツィアの老商人パンタローネ、ボローニャのえせ学者ドットーレなど、コンメディア・デッラルテの主要なキャラクターは今も多くの人に親しまれています。

★本公演では上演前に“コンメディア・デッラルテ”についてのレクチャーを行います。